- オルカンとS&P500どっち?
- オルカンとS&P500の違いは?
オルカンは全世界株価指数「ACWI」に連動するインデックスファンドで、先進国(23ヵ国)・新興国(24ヵ国)の株式約3,000銘柄で構成されています。
一方、S&P500は米国の証券取引所に上場している時価総額の大きい企業を500社集めた株価指数で、全て米国企業です。
結論から言うと、過去30年のパフォーマンスはS&P500の方が良いですが、どっちかで迷ったらオルカンをおすすめします。
本記事では、オルカンとS&P500を比較したうえで、どっちを選ぶべきか、両方買うのはありかについて詳しく解説します。
なお、オルカンやS&P500に投資するには証券口座を開設する必要があります。
まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。
| 証券会社 | 特徴 |
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オルカンとS&P500の比較
基本情報
オルカン
| 名称 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) |
| 運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント |
| 分類 | インデックス |
| 目標とする指数(ベンチマーク) | ACWI |
| 純資産額 | 5兆3846億円 |
| 購入時手数料 | なし |
| 信託財産留保額 | なし |
| 信託報酬(運用管理費用) | 0.05775% |
| 成長投資枠対象 | ◯ |
| つみたて投資枠対象 | ◯ |
| 販売会社 | ネット証券、総合証券、銀行など |
オルカンは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」という投資信託です。
全世界株価指数「ACWI」に連動するインデックスファンドで、先進国(23ヵ国)・新興国(24ヵ国)の株式約3,000銘柄で構成されています。

人気・知名度が高く、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the year」では5回連続(2019年〜2023年)で第1位に輝いています。
そんなオルカンは、強い国には多く投資して弱い国には少なく投資する「時価総額加重平均」を用いています。
現在は米国が全体の64.2%を占め、日本は5.0%、イギリスは3.3%となっていますが、新興国がさらに成長すれば比率は大きく変わります。
S&P500
| 名称 | S&P500 |
| 指数基準日 | 1957年3月4日 |
| 構成銘柄数 | 500 |
| 構成銘柄 | 米国の主要企業500社 |
| 指数の計算方法 | 浮動株調整後時価総額加重平均 |
| 銘柄入れ替えの頻度 | 年4回(3月・6月・9月・12月) |
S&P500は、米国の代表的な株価指数の1つであり、米国の主要企業約500社の時価総額をもとに算出されています。
サイト管理人米国株式市場の時価総額の約80%をカバーしており、米国の経済動向を反映する重要な指標として幅広く利用されています。
S&P500にはGAFAMなどの米国を代表する企業が含まれているため、S&P500に連動する投資信託に投資することで、米国の主要企業500社に投資するのと同じ効果を得ることが可能です。
S&P500に連動する投資信託として「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、「楽天・プラス・S&P500インデックスファンド」などがあります。
構成国
組入上位10ヵ国は以下のとおり。
| 国・地域 | オルカン | S&P500 |
| 米国 | 63.4% | 100% |
| 日本 | 4.8% | – |
| イギリス | 3.4% | – |
| カナダ | 2.7% | – |
| フランス | 2.6% | – |
| スイス | 2.2% | – |
| ドイツ | 2.2% | – |
| ケイマン諸島 | 2.0% | – |
| インド | 1.9% | – |
| 台湾 | 1.7% | – |
オルカンは米国の比率が約6割であるのに対し、S&P500は100%米国です。
組入銘柄
組入上位10銘柄は以下のとおり。
| オルカン | S&P500 | ||
|---|---|---|---|
| アップル | 4.2% | アップル | 6.9% |
| エヌビディア | 3.5% | マイクロソフト | 5.9% |
| マイクロソフト | 3.5% | エヌビディア | 5.7% |
| アマゾン | 2.4% | アマゾン | 3.8% |
| メタ・プラットフォームズ | 1.6% | メタ・プラットフォームズ | 2.7% |
| アルファベット A | 1.4% | アルファベット A | 2.1% |
| テスラ | 1.0% | バークシャー・ハサウェイ | 2.0% |
| ブロードコム | 1.0% | ブロードコム | 1.7% |
| TSMC | 0.9% | テスラ | 1.6% |
| バークシャー・ハサウェイ | 0.9% | JPモルガン | 1.4% |
どちらもほぼ同じ銘柄です。
チャート
1993年〜2023年における、全世界株式とS&P500のチャート比較は以下のとおり。


1993〜2012年ごろまではそこまで大きな差はありませんが、2013〜2023年にかけてS&P500が大きく上昇しています。
過去10年間のS&P500が大きく成長した要因は、GAFAMをはじめとする米国テクノロジー企業の成長が挙げられます。



今後も米国テクノロジー企業の成長が続けば、全世界株式よりも高いパフォーマンスを記録するでしょう。
リターン
| 期間 | オルカン | S&P500 |
| 過去1年 | 4.4% | 3.5% |
| 過去3年 | 13.6% | 13.9% |
| 過去5年 | 23% | 25.1% |
| 過去10年 | 11.6% | 14.4% |
| 過去15年 | 12.8% | 16.3% |
| 過去20年 | 9.9% | 11.8% |
| 過去30年 | 10% | 12.2% |
- 参考サイトはmyINDEX
- オルカンは2018年に運用が開始された投資信託であるため、ACWIのデータを使用
リターンとは?
リターンとは、ある期間における増減率を示す指標です。
年リターンが3%であれば1年間で3%増加、年利リターンが-3%であれば3%減少したという意味です。
リターンはS&P500の方が大きいです。
業種
オルカンとS&P500の組入上位10業種は以下のとおり。


| オルカン | S&P500 | ||
|---|---|---|---|
| 情報技術 | 23.80% | 情報技術 | 30.73% |
| 金融 | 17.20% | 金融 | 14.45% |
| 一般消費財 | 10.70% | ヘルスケア | 10.78% |
| 資本財 | 10.10% | 一般消費財 | 10.51% |
| ヘルスケア | 9.90% | コミュニケーション・サービス | 9.46% |
| コミュニケーション・サービス | 8.10% | 資本財 | 8.33% |
| 生活必需品 | 5.90% | 生活必需品 | 5.88% |
| エネルギー | 3.80% | エネルギー | 3.30% |
| 素材 | 3.50% | 公益事業 | 2.39% |
| 公益事業 | 2,40% | 不動産 | 2.20% |
各業種の特徴
【情報技術】
テクノロジー、ソフトウェア、ハードウェア、インターネットサービスなど
【ヘルスケア】
医薬品、バイオテクノロジー、医療機器、医療サービスなど
【一般消費財】
自動車、アパレル、レジャー、インターネットおよびダイレクトマーケティング小売など
【金融】
銀行、保険、証券、資産運用など
【コミュニケーション・サービス】
メディア、エンターテインメント、通信サービスなど
【資本財】
航空宇宙、防衛、建設、製造業など
【生活必需品】
食品、飲料、家庭用品、タバコなどの生活必需品を提供する企業
【エネルギー】
石油、ガス、エネルギー設備など
【公益事業】
電力、ガス、水道などの公共サービスを提供する企業
【不動産】
不動産投資信託や不動産開発、不動産運営を行う企業
【素材】
化学製品、建設資材、パッケージング、金属、鉱業など
オルカンはS&P500と比べて業種全体の分散がより広く行われている点が特徴的です。
一方、S&P500は情報技術の割合が高いことが際立っており、特定の業種に依存する傾向が見られます。
メリット・デメリット
| オルカンのメリット | オルカンのデメリット |
| ・全世界に投資できる ・伸びる国を予想しなくていい | ・S&P500よりもリターンが低い ・リスクの高い新興国が含まれる |
オルカンのメリット
オルカンは「ACWI」という株価指数への連動を目指しています。
ACWIは先進国23ヵ国と新興国24ヵ国の株式約3,000銘柄で構成される株価指数で、全世界の株式市場の約85%をカバーしています。


現在は米国が全体の64.2%を占め、日本は5.0%、イギリスは3.3%となっていますが、新興国が成長すれば比率は大きく変わります。
また、以下のグラフは世界の株式市場の国別割合を示したものです。


1980年代には日本の株式が非常に好調でしたが、1990年代、2010年代には米国の株式市場が大きな割合を占めるようになりました。
このように、時代ごとに株式市場で主導的な役割を果たす国は変化しており、どの国が次に成長するかを予測するのは非常に難しいです。
オルカンは、時価総額加重平均を採用しており、時価総額が大きい企業が多い国や地域ほど組み入れ比率が高くなります。
この仕組みにより、オルカンだけで様々な国や地域の成長を取り込めるため、どの国が伸びるかを予想する手間が省けます。



時代ごとに変化する株式市場の動向を予測する負担を軽減できる点が、オルカンの大きなメリットの1つと言えるでしょう。
オルカンのデメリット
オルカンとS&P500のリターンを比較すると、S&P500の方が高くなっています。
| 期間 | ACWI | S&P500 |
| 過去1年 | 4.4% | 3.5% |
| 過去3年 | 13.6% | 13.9% |
| 過去5年 | 23% | 25.1% |
| 過去10年 | 11.6% | 14.4% |
| 過去15年 | 12.8% | 16.3% |
| 過去20年 | 9.9% | 11.8% |
| 過去30年 | 10% | 12.2% |
- 参考サイトはmyINDEX
- オルカンは2018年に運用が開始された投資信託であるため、ACWI(オルカンの目標としている株価指数)のデータを使用
S&P500は米国の主要企業500社で構成されており、成長著しいテクノロジー企業やグローバル市場で圧倒的な競争力を持つ企業が多く含まれています。



そのため、世界経済の中心である米国に集中投資する形になります。
過去の実績から見ても、S&P500のリターンは他の地域や市場を上回ることが多く、特に近年はその傾向が顕著です。
加えて、オルカンには、先進国と比較してリスクの高い新興国も含まれています。
新興国は経済成長のポテンシャルが高い一方で、政治・経済の不安定さ、為替の変動、そして企業業績のばらつきなどがリスク要因となります。
ただ、オルカンでは定期的に銘柄入れ替えが行われ、2024年には規制の強化や経済の減速、企業の不透明な財務状況などが影響し、多くの中国株が外されました。



今後も業績の悪い企業は除外されるでしょう。
| S&P500のメリット | S&P500のデメリット |
| ・リターンが高い ・今後も成長するポテンシャルがある | ・米国に依存 ・新興国の成長に対応できない |
S&P500のメリット
S&P500は長期的にオルカンよりも高いリターンを示してきた実績があり、今後も成長が期待できます。



その背景には、米国の人口増加と企業の成長力があります。
まず、米国の人口は今後も安定的に増加していくと予測されています。
以下のグラフが示すように、2050年には約4億2,000万人、2100年には約4億7,000万人に達する見込みです。


人口増加は消費市場の拡大につながり、企業活動を支える大きな要素となります。
さらに、以下のグラフは、営業利益に対する設備投資および研究開発投資の比率を日本と米国で比較したものです。


米国は日本に比べて投資比率が高く、しかも年々増加傾向にあることが分かります。
つまり、米国企業は利益を株主還元に回すだけでなく、新たなイノベーションや技術革新に挑戦し続けているのです。



人口増加による市場拡大と技術力強化により、米国経済とS&P500企業は今後も成長が期待できます。
S&P500のデメリット
以下のグラフは、世界の株式市場における国別の割合を示したものです。


1990年以降、IT革命を皮切りに米国の経済は顕著な成長を遂げ、世界の株式市場における占有率を大幅に高めてきました。
米国は技術革新や消費市場の規模の大きさ、そして安定した政治・経済体制などの要因によって、グローバルな投資家から引き続き注目を集めています。
人口に関しても、米国の人口は今後も増加することが予測されており、それに伴い消費や労働力の拡大が期待されています。
これにより、米国経済は引き続き世界経済の中心的な役割を果たし、株式市場においてもその存在感を維持し続けるでしょう。



ただ、過去を振り返ると、米国株が常に優位に立ってきたわけではありません。
2000年代においては、米国株が低迷する一方で、BRICSを中心とする新興国株が大きく成長し、米国株を凌駕した時期もありました。
また、インドやナイジェリアなどの新興国は、今後大きな経済成長を遂げる可能性を秘めています。
特にインドは、その成長が著しく、2025年には名目GDPで世界第4位、さらに2027年には第3位に躍進する見通しが立てられています。
S&P500のみに投資する場合、米国市場に集中投資することになるため、新興国市場の成長を取り込むことが難しくなります。
2020年時点でS&P500構成企業の海外売上高比率は28.7%に達していますが、これはすべての新興国市場の成長を十分に反映するものではありません。
オルカンとS&P500どっち?
オルカンがおすすめ
どっちかで迷ったらオルカンをおすすめします。



オルカンをおすすめする理由は以下の3つ。
- 全世界に投資できる
- 伸びる国を予想しなくて良い
- リターンが高水準
①全世界に投資できる
オルカンは「ACWI」という株価指数への連動を目指しています。
ACWIは先進国23ヵ国と新興国24ヵ国の株式約3,000銘柄で構成される株価指数で、全世界の株式市場の約85%をカバーしています。


現在は米国が全体の64.2%を占め、日本は5.0%、イギリスは3.3%となっていますが、新興国が成長すれば比率は大きく変わります。
②伸びる国を予想しなくて良い
以下のグラフは世界の株式市場の国別割合を示したものです。


1980年代には日本の株式が非常に好調でしたが、1990年代、2010年代には米国の株式市場が大きな割合を占めるようになりました。
このように、時代ごとに株式市場で主導的な役割を果たす国は変化しており、どの国が次に成長するかを予測するのは非常に難しいです。
オルカンは、時価総額加重平均を採用しており、時価総額が大きい企業が多い国や地域ほど組み入れ比率が高くなります。
この仕組みにより、オルカンだけで様々な国や地域の成長を取り込めるため、どの国が伸びるかを予想する手間が省けます。



時代ごとに変化する株式市場の動向を予測する負担を軽減できる点が、オルカンの大きなメリットの1つと言えるでしょう。
③リターンが高水準
リターンとは、ある期間における増減率を示す指標のことで、年リターンが3%であれば1年間で3%増加、年利リターンが-3%であれば3%減少したという意味です。



オルカンのリターンは以下のとおり。
また、ACWI(オルカンが目標としている指数である)のリターンは以下のとおり。
1988年から2024年までの各年のリターン


- 1988年:28.1%
- 1989年:35.3%
- 1990年:-21.1%
- 1991年:10.2%
- 1992年:-4.2%
- 1993年:11.7%
- 1994年:-6.3%
- 1995年:24.1%
- 1996年:26.8%
- 1997年:29.6%
- 1998年:6.0%
- 1999年:14.2%
- 2000年:-3.6%
- 2001年:-3.2%
- 2002年:-26.9%
- 2003年:21.7%
- 2004年:10.4%
- 2005年:28.3%
- 2006年:22.6%
- 2007年:5.1%
- 2008年:-52.9%
- 2009年:39.6%
- 2010年:-1.2%
- 2011年:-11.8%
- 2012年:31.7%
- 2013年:49.9%
- 2014年:20.0%
- 2015年:-2.1%
- 2016年:5.5%
- 2017年:20.0%
- 2018年:-12.4%
- 2019年:28.6%
- 2020年:11.2%
- 2021年:31.9%
- 2022年:-6.1%
- 2023年:34.3%
- 2024年:29.0%
オルカンの平均リターンは8〜10%であり、過去の実績を基にすると、毎年平均して8〜10%程度の成長が期待できるでしょう。
ただ、リターンは一定ではなく、市場が低迷した年にはマイナスとなる場合もあり、元本割れのリスクは常に存在します。
米国株を信じているならS&P500
ただ、米国株の成長やイノベーションを信じているならS&P500が良いでしょう。
| オルカン | S&P500 | |
| 投資対象 | 全世界(先進国・新興国含む)約50カ国 | 米国500社 |
| 分散効果 | 世界中に分散 → 国ごとのリスクを低減 | 米国に集中 → 米国が成長すれば強いが、米国不調なら打撃 |
| リターン期待 | 世界平均 → 長期的に安定 | 米国は成長力が高く、過去20年はオルカンを上回る傾向 |
| リスク(変動幅) | やや低め(分散効果) | 高め(米国集中) |
| 為替の影響 | 多通貨分散 | 米ドル集中 |
| 精神的な安心感 | 世界経済全体に乗る → 放置しやすい | 米国一本勝負なので「米国が落ちたら…」という不安も |
S&P500は過去30年間にわたって、オルカンを上回るリターンを示してきました。
この30年にはリーマンショックやコロナショックもありましたが、S&P500はその都度力強く回復し、長期的には成長を続けています。



また、米国企業は研究開発に多額の費用を費やしています。
以下のグラフは、企業の営業利益に対する設備投資および研究開発投資の比率を日本と米国で比較したものです。


営業利益に対する設備投資および研究開発投資の比率が日本と比べて高いことに加え、年々増加傾向にあることが分かります。
米国企業は利益の多くを研究開発や設備投資に費やしており、新しいイノベーションや技術革新に取り組む姿勢が顕著です。
過去の実績を踏まえると、今後も米国株の成長やイノベーションを信じているなら、S&P500を選ぶのも選択肢の1つです。
両方に投資するのもあり
以下の場合は、両方に投資するのもおすすめです。
- どちらか一方を選べない
- 心理的な不安を減らしたい
- 米国株の比率を高めたい
それぞれに異なる魅力があるため、組み合わせることでお互いの特性を補完し、よりバランスの取れた投資が可能になります。
また、両方に投資することで、どちらか一方だけを持っている場合に感じるかもしれない心理的な不安を減らせます。
オルカン・S&P500に投資する方法
オルカン・S&P500に投資する方法は以下のとおり。
- 証券口座を開設する
- 投資信託を選ぶ
- 投資信託を積立購入する
①証券口座を開設する
投資信託を購入するには証券口座を開設する必要があります。
まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。



クレジットカードで投資信託を積立購入するとポイントが還元されます。
②投資信託を選ぶ
証券口座を開設したら投資信託を選びましょう。
投資信託とは?
投資信託とは、投資家から集めたお金をひとつにまとめ、専門家(運用会社)が株や債券などに分散投資して運用する金融商品のこと。
例えば、S&P500に連動する投資信託を購入すれば、1つの投資信託でS&P500の構成する500の銘柄に投資することが可能。
また、投資信託の積立購入を設定すれば購入の手間も省けます。
オルカンは、それ自体が「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」という投資信託の通称です。



「オルカン」で商標登録されており、オルカン = eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)です。
また、S&P500におすすめの投資信託は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」です。
S&P500に連動する投資信託の中で純資産額がトップであり、国内の約6,000本の投資信託の中でも最大の純資産額を誇ります。
手数料はほぼ最安であり、リターンも指数とかけ離れることなく高い水準を保っています。
特にこだわりがなければ「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」に投資しておくのが無難です。
③投資信託を積立購入する
証券口座を開設したら投資信託を積立購入します。
つみたて投資枠、成長投資枠とは?
新NISAでは、年間投資枠120万円の「つみたて投資枠」と年間投資枠240万円の「成長投資枠」が設けられています。
つみたて投資枠ではつみたて投資のみ行えますが、成長投資枠では一括投資とつみたて投資の両方が可能です。
そのため、つみたて投資に年間最大360万円あてることもできます。
なお、新NISAにおける非課税保有限度枠は1,800万円であり、最短5年で全ての枠を埋められます。
オルカンに乗り換えるべき?
乗り換えを検討しても良い場合
乗り換えを検討しても良い場合は以下のとおり。
- NISA口座を利用している
- 購入数量が少ない
- 運用歴が短い
NISA口座を利用しているのであれば売却益に対して課税されませんし、新NISAでは売却するとその分だけ投資枠が復活します。
なお、新NISAで保有している商品を売却した場合、その分の簿価金額(買い付けた価格のこと)だけ翌年に再利用できます。
例えば、新NISAで50万円購入した商品が倍の100万円になった時に20万円売却した場合、10万円分の投資枠が翌年に復活し、再利用することが可能です。
また、購入数量が少なかったり、運用歴が短かったりする場合は売却益も小さくなるため、一般口座や特定口座であっても課税額が少なく済みます。
乗り換えをおすすめしない場合
乗り換えをおすすめしない場合は以下のとおり。
- 課税口座を利用している
- 購入数量が多い
- 運用歴が長い
課税口座を利用している場合、売却時に利益に対して約20%の税金が課せられるため、投資信託や株式を乗り換える際には、その税負担が大きくなる可能性があります。



特に、購入数量が多かったり、運用歴が長かったりする場合、その影響は顕著です。
例えば、長期間保有している資産は、時間の経過とともに複利効果で累積した利益が大きくなるため、売却時に支払う税額も増加します。
売却による利益に対して課せられる税金は、単に税額として計算されるだけでなく、将来のリターンにも影響を与えるため、乗り換えを検討する際には、その税負担を十分に考慮することが重要です。
オルカン・S&P500に関するQ&A


オルカンだけでいい?
シンプルかつ効率良く投資したいのであれば、オルカンだけで十分です。
オルカンは、先進国23ヵ国と新興国24ヵ国の株式約3,000銘柄で構成され、全世界の株式市場の約85%をカバーしています。
この広範な分散投資は、特定の国や地域の経済動向に左右されにくく、安定的なリターンを期待できる仕組みとなっています。
また、オルカンは時価総額加重平均を採用しており、時価総額が大きい企業ほど組み入れ比率が高くなるため、世界経済の成長が自動的に反映されます。
現在の構成比率は先進国が9割を占め、新興国は1割程度となっていますが、新興国が成長すれば自然とその比率が変わます。
したがって、オルカンだけへの投資はシンプルさと効率性を兼ね備えた投資戦略であり、多くの投資家にとって理想的な選択肢の1つと言えるでしょう。
詳しくは「オルカンだけでいい?集中投資するリスクと対策について解説」をご覧ください。
オルカン・S&P500の買い時は?
長期投資前提なのであれば、今すぐ購入することをおすすめします。
オルカンやS&P500はほぼ全て外国株で構成されており、為替ヘッジも行わないため、円安時では購入できる株数が減ってしまいます。
為替ヘッジとは?
為替ヘッジは、外国通貨の価値変動から生じるリスクを軽減することです。
投資信託が外国の株式や債券に投資する場合、その国の通貨の価値変動が影響を与える可能性があります。
為替ヘッジを行うことで、通貨の変動からくる損失を軽減できます。
ですが、円安・円高などの為替リスクは今後も起こり得ますし、長期的な視点で見れば、これらの影響は一時的なものに過ぎません。
以下のチャートは、1996年〜2024年の米ドル/円の推移を示したもので、約30年で大きく上下していることが分かります。


政府や中央銀行の政策などによって為替は調整されるため、長期間にわたって見ると、上昇や下落が相互に影響し合い、全体としては相殺されることが多いです。
また、為替の変動は、需要と供給のバランスだけでなく、金利差や経済政策、国際情勢などの要因が複雑に絡み合います。
このような多様な要因が絡み合って為替の動きを形成するため、為替リスクを完全に避けることは非常に難しいです。
重要なのは購入するタイミングよりも長期間投資を行うことであり、円安や円高といった為替リスクは誤差の範囲に過ぎません。
まとめ
今回はオルカンとS&P500どっちを選ぶべきかについて解説しました。
過去30年のリターンはS&P500の方が良いですが、どっちかで迷ったらオルカンをおすすめします。
長期的な視点で見ると、どの国の株式が好調になるかは時期によって異なり、例えば1980年代は日本、2010年代は米国の株式が大きく伸びました。
しかし、未来にどの国が経済成長を遂げるかを予測するのは難しいため、グローバル分散投資がリスク管理に役立つと言えます。
オルカンは時価総額加重平均を用いた投資信託であるため、企業の時価総額が大きいほどその組入比率が高くなります。
これにより、成長した国や企業は自然と組入比率が増加し、個別の国や企業の成長を予測する手間を省くことが可能です。
現在は米国が全体の62.3%を占め、日本が5.5%、英国が3.7%といった構成ですが、今後もし新興国が急成長すれば、この比率は大きく変動します。
このように、オルカンは国際分散投資の観点で魅力的な選択肢であり、リスクを抑えながら成長する可能性のある市場へ自動的に対応することが可能です。
なお、オルカンやS&P500に投資するには証券口座を開設する必要があります。
まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。
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