日経平均とTOPIX両方に投資するのはあり?違いや比較を徹底解説

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  • 日経平均とTOPIX両方はあり?
  • 日経平均とTOPIXどっち?
  • 日経平均とTOPIXの違いは?

日本を代表する株価指数として知られる日経平均株価とTOPIX。

どちらも国内市場の動きを反映していますが。その構成や算出方法には大きな違いがあります。

日経平均は日本の大企業225社を対象とした株価平均型指数であり、特定の銘柄に強く影響されやすいです。

対して、TOPIXは東証プライム市場全体をカバーする時価総額加重型指数で、より広範な市場の動向を反映します。

本記事では、日経平均とTOPIXを比較し、どちらに投資すべきか、両方はありかについて詳しく解説します。

なお、日経平均やTOPIXに投資するには証券口座を開設する必要があります。

まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。

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目次

日経平均とTOPIX両方はあり?

両方に投資するのもあり

どちらかで迷うなら、日経平均とTOPIXの両方に投資するのも選択肢の1つです。

日経平均はプライム市場の225銘柄で構成され、日本を代表する大企業が中心。

一方、TOPIXはプライム市場だけでなく、スタンダードやグロース市場の銘柄も含み、日本株全体を広くカバーしています。

両方に投資することで、代表的な大型株から中小型株まで幅広い日本株に分散投資することが可能です。

サイト管理人

それぞれのメリットをうまく取り入れられます。

また、日経平均・TOPIXに連動する投資信託の信託報酬は、年率0.15%〜0.20%程度と低コストで、コスト面で大きな負担にはなりません。

信託報酬:投資信託の運用管理にかかる手数料のこと

したがって、どちらに投資すべきか迷った場合は、両方に投資するのも十分合理的な選択肢です。

どちらか選ぶならTOPIX

どちらか選ぶならTOPIXがおすすめです。

サイト管理人

TOPIXをおすすめする理由は以下の3つ。

【TOPIXをおすすめする理由】

  1. 銘柄・業種が分散されている
  2. 将来的な成長が期待できる
  3. 値動きが比較的安定している

銘柄・業種が分散されている

日経平均の構成業種はそれなりに分散されていますが、構成銘柄に関してはかなり偏りが見られます。

ファーストリテイリング(ユニクロの親会社)、ソフトバンク、東京エレクトロンの3社が占める割合は全体の約20%です。

また、日経平均は、全ての企業の株価を足して225で割る「株価平均型」ですが、株価平均型では時価総額(企業の規模)を考慮していません。

サイト管理人

これにより、実際の市場全体の動向を正確に反映しない場合があります。

例として、トヨタ自動車はファーストリテイリングよりも時価総額は大きいですが、株価が低いため、組み入れ比率は小さいです。

【トヨタ自動車】

  • 時価総額:約50兆円
  • 株価:約2,000〜3,000円
  • 組み入れ比率:1.2%

【ファーストリテイリング】

  • 時価総額:約10兆円
  • 株価:約30,000〜40,000円
  • 組み入れ比率:11%

市場に与える影響はトヨタの方がが大きいですが、ファーストリテイリングの10分の1程度しか組み入れられていません。

一方、TOPIXは業種が幅広く分散されていることに加え、銘柄への偏りも小さく、最も多くの割合を占めるトヨタ自動車でも、全体の約3%程度にとどまっています。

そのため、TOPIXは市場全体の動向に則しており、個別銘柄の影響を受けにくく、より分散の効いた投資が可能です。

②将来的な成長が期待できる

現時点では、日経平均のパフォーマンスがTOPIXを上回っていますが、TOPIXは今後の成長が期待できます。

2022年に実施された東証市場区分変更により、TOPIXの組み入れ基準が大幅に見直され、より厳格なルールが適用されました。

【変更後の組入基準】

  • 全市場(プライム市場、スタンダード市場、グロース市場)が対象
  • 年間売買代金回転率20%以上
  • 浮動株時価総額の累積比率が上位96%以内

以前はPBR1倍割れや流動性の低い銘柄が多いと問題視されていましたが、今後は流動性の高い銘柄中心に構成が進むことが期待されています。

TOPIXの構成銘柄は、約2,200社から2025年1月末には約1,700社に減少し、2028年には約1,200社まで縮小する見込みです。

サイト管理人

この変更によって、TOPIXの構成銘柄の質が向上するでしょう。

③値動きが比較的安定している

日経平均は銘柄数が少ない上に、株価平均型の指数です。

そのため、ファーストリテイリング(ユニクロ)などの高株価銘柄が少し動いただけで日経平均全体が大きく変動します。

また、日経平均は国際的な投資家が「日本株の代表」として先物取引などに使うため、投機的に売買されやすいという側面もあります。

一方、TOPIXは銘柄数が多いことに加え、時価総額加重平均であるため、1銘柄の値動きが指数全体に与える影響は限定的です。

時価総額加重平均:時価総額の比率に応じて投資配分が決まる方法。時価総額の大きい企業が多い国ほど組入比率が大きくなる

サイト管理人

そのため、日経平均に比べると値動きが比較的マイルドになります。

日経平均とTOPIXの違い

スクロールできます
日経平均TOPIX
算出元日本経済新聞東京証券取引所
対象銘柄プライム市場上場銘柄から選定した225銘柄原則プライム市場に上場している銘柄(スタンダード市場、グロース市場も対象)
銘柄数225約1,700
算出方法株価平均型時価総額加重平均型
プライム市場とは?

プライム市場とは、2022年4月4日の市場区分の再編により運用が開始された東京証券取引所の株式市場の1つです。

再編された東京証券取引所の市場には、プライム市場の他に「スタンダード市場」、「グロース市場」があります。

スクロールできます
プライム市場スタンダード市場グロース市場
概要最も厳しい上場基準を持つ市場で、旧「東証一部」に相当。大企業やグローバルな展開をする企業が上場。プライム市場よりも基準がやや緩和された市場で、旧「東証二部」に相当。安定的な経営基盤を持ちながらも、まだ成長の余地がある企業が上場。成長志向のスタートアップや中小企業向けの市場で、旧「マザーズ市場」に相当。将来的な成長ポテンシャルが高い企業が上場。
株主数800人以上400人以上150人以上
流通株式数20,000単位以上2,000単位以上1,000単位以上
売買代金時価総額250億円以上
流通株式比率35%以上25%25%

これまで市場第一部(東証一部)、市場第二部(東証二部)、マザーズおよびJASDAQ(スタンダード・グロース)の4つの市場がありましたが、これらの市場区分には課題や問題点が多くありました。

これらの課題を解決するために、現在はプライム市場を含めた3つの市場に再編されました。

日経平均株価(日経平均)は、東京証券取引所のプライム市場上場銘柄から選定した225銘柄から構成される株価指数です。

この225社は日本経済新聞社が選定した企業で構成されており、これら全ての企業の株価を合計し、225で割った値をもとに算出されます。

一方、TOPIX(東証株価指数)は、基本的に東京証券取引所のプライム市場に上場している銘柄を対象にした株価指数です。

時価総額が大きいほど組み入れ比率が大きくなる「時価総額加重平均型」を採用しており、時価総額が高い銘柄の影響を大きく受けます。

TOPIXは原則プライム市場に上場している約2,000銘柄で構成されているのに対し、日経平均株価はプライム市場の中から選ばれた225銘柄です。

サイト管理人

そのため、TOPIXの方が日経平均株価よりも、日本国内の株式市場全体の動きを反映していると言えるでしょう。

日経平均とTOPIXの比較

組入銘柄

組入上位10銘柄は以下のとおり。

スクロールできます
日経平均TOPIX
ファーストリテイリング11.0%トヨタ自動車3.6%
東京エレクトロン5.6%ソニーグループ3.4%
アドバンテスト4.8%三菱UFJフィナンシャルグループ3.3%
ソフトバンクグループ4.1%日立製作所2.3%
KDDI2.6%三井住友フィナンシャルグループ2.0%
TDK2.1%任天堂1.7%
リクルートホールディングス2.1%リクルートホールディングス1.6%
テルモ2.1%キーエンス1.5%
信越化学工業2.0%東京海上ホールディングス1.5%
中外製薬1.9%みずほフィナンシャルグループ1.4%
2025年3月時点

どちらも日本株で構成される株価指数ですが、組入上位10銘柄は大きく異なります。

日経平均は特定の銘柄へ偏っているのに対し、TOPIXはバランスよく組み入れられています。

チャート

以下のグラフは、2010年から2020年までの日経平均株価とTOPIXのチャートを比較したものです。

トウシル

この期間における両者の推移を見てみると、日経平均株価の方がTOPIXよりも優れたパフォーマンスを示していることがわかります。

特に、2013年頃から両者の間に顕著な差が開き始め、その後、2020年にかけてその差はさらに大きくなっています。

リターン

日経平均TOPIX
過去1年-11.8%-1.5%
過去3年7.5%13.8%
過去5年12.8%16.4%
過去10年6%8.1%
過去15年7.9%9.3%
過去20年5.6%6.3%
過去30年2.6%4.1%
myINDEX
リターンとは?

リターンとは、ある期間における増減率を示す指標です。

年リターンが3%であれば1年間で3%増加、年利リターンが-3%であれば3%減少したという意味です。

過去30年間のリターンはTOPIXの方が高いです。

業種

日経平均TOPIX
電気機器25.2%電気機器17.8%
小売業13.7%銀行業9.1%
情報・通信業12.1%情報・通信業7.7%
化学5.8%輸送用機器
7.3%
医薬品5.8%卸売業6.5%
サービス業4.5%機械5.3%
機械4.4%化学4.9%
輸送用機器4.0%サービス業4.8%
精密機械3.6%小売業4.4%
その他製品3.0%医薬品4.1%
2025年3月時点

日経平均株価は電子機器と小売業にかなり偏っているのに対し、TOPIXは全体的にバランスが取れています。

また、日経平均には銀行業が含まれていない一方で、TOPIXには銀行業が含まれている点も特徴です。

NT倍率

NT倍率とは、日経平均株価をTOPIX(東証株価指数)で割った倍率のことです。

NT倍率:日経平均株価がTOPIXに対して優勢か劣勢かを示す指標

NT倍率が上昇すると、日経平均のパフォーマンスがTOPIXより優れていることを意味し、低下するとTOPIXに劣っていることを示します。

サイト管理人

以下のグラフは、1980年以降におけるNT倍率の長期的な推移を示したものです。

トウシル

このグラフから分かるのは、2000年初頭から2020年にかけて、NT倍率が一貫して右肩上がりで上昇している点です。

この上昇は、大企業や特定の銘柄に重みが置かれている日経平均株価が、市場全体を反映するTOPIXよりも持続的に良いパフォーマンスを示してきたことを意味します。

これは、日経平均に含まれる特定の大型銘柄の影響が強まったことや、特定業種が市場をリードする状況が続いたこととも関連しています。

メリット・デメリット

日経平均のメリット日経平均のデメリット
リターンが高い株価の高い銘柄に影響を受ける

日経平均のメリット

日経平均は、東京証券取引所のプライム市場上場銘柄から選定した225銘柄から構成されます。

東証プライム市場に上場している全銘柄を対象とするTOPIXと異なり、日経平均は主要企業のみを選定できるため、リターンが高くなる傾向があります。

しかし、株価の高い銘柄に偏りがあるため、全体の経済や市場の平均的な動きを反映するTOPIXに比べて、価格変動は大きいです。

サイト管理人

日経平均はリターンが高い時期もありますが、同時にリスクも伴います。

日経平均のデメリット

日経平均は、全ての企業の株価を足して225で割る「株価平均型」ですが、株価平均型では時価総額(企業の規模)を考慮していません。

サイト管理人

これにより、実際の市場全体の動向を正確に反映しない場合があります。

例として、トヨタ自動車はファーストリテイリングよりも時価総額は大きいですが、株価が低いため、組み入れ比率は小さいです。

【トヨタ自動車】

  • 時価総額:約50兆円
  • 株価:約2,000〜3,000円
  • 組み入れ比率:1.2%

【ファーストリテイリング】

  • 時価総額:約10兆円
  • 株価:約30,000〜40,000円
  • 組み入れ比率:11%

市場に与える影響はトヨタの方がが大きいですが、ファーストリテイリングの10分の1程度しか組み入れられていません。

また、株価平均型の指数には、特定の銘柄の株価が急激に上昇した場合、指数全体が大きく動くというデメリットがあります。

例えば、株価の高い企業が急騰することで、他の企業の株価があまり変動しなくても、指数自体が大きく上下することが起こり得ます。

サイト管理人

より広範な市場の動きを反映したい投資家にとっては不利に働くことがあります。

TOPIXのメリットTOPIXのデメリット
銘柄・業種が幅広く分散されているパフォーマンスの良くない銘柄も含まれる

TOPIXのメリット

TOPIXは業種が幅広く分散されていることに加え、銘柄への偏りも小さいです。

サイト管理人

最も多くの割合を占めるトヨタ自動車でも、全体の約3%程度にとどまっています。

そのため、TOPIXは市場全体の動向に則しており、個別銘柄の影響を受けにくく、より分散効果の高い投資が可能です。

TOPIXのデメリット

東証プライム市場は、日本の主要な上場企業が多く含まれていますが、その中には業績不振や成長が鈍化している企業もあります。

TOPIXは、東証プライム市場に上場している銘柄が対象であるため、パフォーマンスの良くない銘柄も含まれています。

ただ、2022年に実施された東証市場区分変更により、TOPIXの組み入れ基準が大幅に見直され、より厳格なルールが適用されました。

【変更後の組入基準】

  • 全市場(プライム市場、スタンダード市場、グロース市場)が対象
  • 年間売買代金回転率20%以上
  • 浮動株時価総額の累積比率が上位96%以内

以前はPBR1倍割れや流動性の低い銘柄が多いと問題視されていましたが、今後は流動性の高い銘柄中心に構成が進むことが期待されています。

TOPIXの構成銘柄は、約2,200社から2025年1月末には約1,700社に減少し、2028年には約1,200社まで縮小する見込みです。

サイト管理人

この変更によって、TOPIXの構成銘柄の質が向上するでしょう。

日経平均・TOPIXに投資する方法

日経平均・TOPIXに投資する方法は以下のとおり。

日経平均・TOPIXに投資する方法
  1. 証券口座を開設する
  2. 投資信託を選ぶ
  3. 投資信託を積立購入する

①証券口座を開設する

投資信託を購入するには証券口座を開設する必要があります。

まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。

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サイト管理人

クレジットカードで投資信託を積立購入するとポイントが還元されます。

②投資信託を選ぶ

日経平均:たわらノーロード 日経225

名称たわらノーロード 日経225
運用会社アセットマネジメントOne
分類インデックス
目標とする指数日経平均株価
純資産額2,042億円
購入時手数料なし
信託財産留保額なし
信託報酬(運用管理費用)0.143%
成長投資枠対象
つみたて投資枠対象
販売会社主要ネット証券会社

たわらノーロード 日経225は、アセットマネジメントOneが運用する投資信託です。

目標とする指数は、「日経平均株価」で、日経平均に連動する投資信託の中で純資産額が最大です。

サイト管理人

ノーロードとは、購入時手数料がかからないことを意味します。

TOPIX:eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)

名称eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
運用会社三菱UFJアセットマネジメント
分類インデックス
目標とする指数TOPIX(配当込み)
純資産額2,764億円
購入時手数料なし
信託財産留保額なし
信託報酬(運用管理費用)0.143%
成長投資枠対象
つみたて投資枠対象
販売会社主要ネット証券会社

eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)は、三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託です。

目標とする指数は「TOPIX(配当込み)」であり、TOPIXに連動する投資信託の中で純資産額が最大です。

③投資信託を積立購入する

証券口座を開設したら投資信託を積立購入します。

つみたて投資枠、成長投資枠とは?

新NISAでは、年間投資枠120万円の「つみたて投資枠」と年間投資枠240万円の「成長投資枠」が設けられています。

つみたて投資枠ではつみたて投資のみ行えますが、成長投資枠では一括投資とつみたて投資の両方が可能です。

そのため、つみたて投資に年間最大360万円あてることもできます。

なお、新NISAにおける非課税保有限度枠は1,800万円であり、最短5年で全ての枠を埋められます。

まとめ

今回は日経平均とTOPIXどっちに投資すべきかについて解説しました。

日経平均とTOPIXのどちらに投資すべきか迷っている場合、TOPIXがおすすめです。

日経平均の構成業種はそれなりに分散されていますが、構成銘柄に関してはかなり偏りが見られます。

一方、TOPIXは業種が幅広く分散されていることに加え、銘柄への偏りも小さく、最も多くの割合を占めるトヨタ自動車でも、全体の約3%程度にとどまっています。

2022年に実施された東証市場区分変更により、TOPIXの組み入れ基準が大幅に見直され、より厳格なルールが適用されました。

現時点では、日経平均のパフォーマンスがTOPIXを上回っていますが、TOPIXは今後の成長が期待できるでしょう。

また、どちらかで迷うなら、日経平均とTOPIXの両方に投資するのも選択肢の1つです。

両方を組み合わせることで、大企業への投資と日本株全体への分散投資の両方が可能です。

日経平均・TOPIXに連動する投資信託の信託報酬は、年率0.15%〜0.20%程度と低コストで、コスト面で大きな負担にはなりません。

したがって、どちらに投資すべきか迷った場合は、両方に投資するのも十分合理的な選択肢です。

なお、日経平均やTOPIXに投資するには証券口座を開設する必要があります。

まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。

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